2017/4/3

口腔がん検診を受けよう

消化管の入り口である口腔(口の中)にも、胃や大腸と同様にがんができます。口の中には、歯や舌その他小器官があり複雑な形をしていますが、直接診ることができますので、内視鏡など特殊な検査器具を使わず、手軽に検診を受けられます。40歳以上の方は、年に1回は歯科健診と一緒に口腔がん検診も受けましょう。

口腔がんとは

口腔がんとは、舌、歯肉、頬粘膜、口唇など口の中の粘膜にできる「がん」です。60歳代に最も多く、男女比は3:2で男性に多いです。
口腔がんの罹患率は、がん全体の1~2%で、全体からみると稀ながんですが、発見が遅れると死亡率が高く、予後も良くありません。また、口は「食べる」「話す」といった役割を果たすため、その機能が損なわれると日常生活にも大きな影響を及ぼし、生活の質【QOL】の低下を引き起こす恐れがあります。

口腔がんの症状

初期のがんでは、自覚症状がほとんどありません。
口腔がんで最も多いのが舌がんで、そのほとんどが舌の側縁(両脇)にできます。初期には少し硬いしこりのようなものができ、進行するに従って、盛り上がりやくぼみ(潰瘍)、粘膜の変色、更には痛みや出血をきたします。膨大すると、喋りにくい、食べにくいなどの症状が現れます。
歯肉がんでは、歯肉の腫れや痛み、色の変化などが現れ、進行すると歯がぐらついたり、出血をきたしたりします。
舌がんなどは、早い時期から首のリンパ節へ転移することがあり、首筋にしこりができます。また歯肉がんでは、顎の骨の中に浸潤(入り込む)したり、顎の下や首のリンパ節などへ転移することがあります。

口腔がんの治療

ごく初期の段階なら、放射線療法や抗がん剤などなどの化学療法などを行い、後遺症はほとんどありません。
しかし進行すると手術療法が主体となり、がんを完全に取り除くために、舌や顎を大きく切除する場合もあります。この時、患者さんの骨や皮膚を移植して再建することもあり、その結果、容貌が変わる、感覚が麻痺する、味覚が失われる、噛めない、飲み込めないなどの後遺症が残ることもあります。命こそ助かるものの、その代償は想像以上に大きなものになります。

重要なのは「早期発見、早期治療」

口腔がんは痛みを伴わないことが多く、初期のがんでは口内炎と区別がつかないこともあります。
また前がん病変(がんではないが、がんへ移行する恐れのある症状)として、舌や頬の粘膜が赤くなったり(紅板症)、白くなる(白板症)症状を呈するがこともあります。

口腔がんセルフチェックをしよう

(チェックポイント)
・2週間以上治らない口内炎はないか。
・粘膜のただれや赤い斑点はないか。
・こすっても取れない白い斑点はないか。
・しこりや腫れなどはないか。
(手順)
1. 明るい場所で鏡を用意します。入れ歯がある場合は外しておきます。
2. 上下の唇の内側、前歯の歯肉をチェック。
3. 頭を後ろへそらし、上あごをチェック。
4. 指で頬を外へ引っ張り、上下奥歯の歯肉と頬の内側をチェック。
5. 舌を前に出し、表面と左右、裏側もチェック。

口腔がん予防のための5か条

1. たばこは吸わない。
2. お酒はほどほどに。
3. お口の中を清潔に。
4. 緑黄色野菜・果物を食べる。
5. 定期的な歯科健診。
何より大切なのは早期発見・早期治療です。気になる症状がある場合は、早めに専門医の診察を受けましょう。

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